高齢者特有の症状に注意が必要です
通常、年をとると、血圧は上がっていく傾向にあります。また、動脈硬化が進むことで、拡張期血圧は低くなり収縮期血圧が高くなる傾向があり、血圧の変動も大きくなります。
そのほかにも、急に立ち上がったり、長い間立っていたりすると、血圧が下がって脳への血流が不足して、立ちくらみを起こしたり、脳や心臓など、臓器障害や合併症を起こす確率も高いなど、高齢者の場合は注意深く治療をすすめる必要があります。
また、複数の病院から治療薬をもらっている際には、薬の中には降圧薬の作用を弱めてしまうものもあるので、処方の際に、医師にきちんと情報を伝えることが重要です。
生活の質を下げない治療計画を立てましょう
生活習慣の修正が必要でも、特にお年寄りの場合、長年の生活習慣を変えることは容易ではありません。
そのことで日々の生活がつまらないものになってしまうのであれば、無理のない範囲で生活習慣の修正を取り入れ、早めに降圧薬を使用するなどの選択肢も考えられます。
どこまで血圧を下げ、どういう治療をし、どんな生活を過ごしたいのか。治療方針を、医師とよく相談して決めるようにしましょう。