血圧を調節している神経

 私たちの体は、運動などで全身が血液をたくさん必要とする時には自動的に心拍数が上がって心拍出量を増やし、睡眠時などのように血液量が少なくてもいい時には心拍数が下がるようになっています。このような心臓の変化は交感神経などの神経によって管理されています。

 神経は血管の収縮や拡張も管理しており、交感神経が緊張すると心拍出量が増加し末梢血管は縮小する事で血圧を上げます。逆に交感神経が弛緩すると逆の事が起こり、血圧は下がるようになります。このように交感神経は血圧の調整に深く関わっているのです。

 この交感神経をコントロールしているのが脳の視床下部や延髄ですが、中でも中心的な役割を果たしているのが延髄にある血管運動中枢です。

 この血管運動中枢には血管からも血圧の情報が伝えられており、それに応じて血圧を上げたり下げたりする指令を心臓や血管に出しているのです。