腎臓障害による高血圧

腎性高血圧
 腎性高血圧は二次性高血圧の中で最も多い高血圧で、主に腎炎と腎盂腎炎を原因として起こります。腎炎は糸球体と呼ばれる尿を作り出す部分が炎症を起こし、尿をつくる機能が低下してしまう病気です。腎炎には急性のものと慢性のものがあります。

 急性腎炎は溶連菌感染症の後で起こる事が多く、症状としてはむくみや尿量の低下、タンパク尿、高血圧などがあります。慢性腎炎はタンパク尿や血尿などが現れ、血圧は最初のうちは高くありませんが、進行するに従って上昇していきます。

食事療法や利尿薬などで治療しますが、腎不全に進行して人工透析が必要になる事もあります。腎盂腎炎でも腎機能が低下した時に血圧が上昇する事がありますが、薬物療法などで治療する事が可能です。


腎血管性高血圧
 腎血管性高血圧は二次性高血圧の中で2番目に多い高血圧です。腎動脈の動脈硬化や筋線維などが増殖して腎臓にいく血管が狭くなる事で、血圧が低くなったと腎臓が認識する事で血圧を上げたり血液量を増やすホルモンを多量に出すようになります。

これによって高血圧になってしまうのです。治療としては、血管の狭くなった部分をカテーテルで広げたり、バイパス血管を移植する事で行われます。